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ミステリーサークルとは穀物を円形状に倒した不思議な図形で、イギリスを始め世界各国でその現象が報告されている。
形は初め単純なものが多かったが、その後に進化を繰り返し、現在では団子の串刺しのような象形文字(ピクトグラム)タイプの「スーパーミステリーサークル」と呼ばれる高度なサークルも見つかっている。
創られた方法は、エイリアン創造説、UFO着陸跡説、プラズマ説、新兵器開発説など様々な仮説が考えられたが、現在「定説」として流布されているのは、ダグ・バウワーとデイブ・チョーリーという2人組みの老人が、91年9月にイギリスの『トゥデイ』という新聞に、「サークルは自分たちが作った」と告白したことで話題となった「イタズラ説」である。
多くの者たちは、この「イタズラ説」で全てが説明できると考えている。しかし、これは愚かな考えである。
実際に調べてみれば、このイタズラ説では説明できないことはたくさんあるのだ。
たとえば、サークルはイギリスだけでなく、イタリア、ブラジル、フランス、カナダ、アメリカ、ハンガリー、日本などでも報告されている。
たった2人だけで、世界中で見つかったこれだけのサークルを全部作ったとでもいうのだろうか?
また、ダグとデイブがイギリスで作ったサークルの数は、多い時で30個程度だと言っている。しかしイギリスで見つかっているサークルの数だけでも年に数百個。これではまったく数が合わない。
この他、専門家が「本物」と認めるサークルには、作物が折れずに曲がっている、地磁気の異常、作物の細胞レベルでの変化、サークル周辺に人が侵入した形跡が無い、作物が「三つ編み」状に織り込まれている、正体不明の怪音、サークル上空にUFOの目撃例など、様々な現象が報告されている。
これらは全て、イタズラ説では説明できない現象だ。しかし未知なる知性(エイリアン)が創っていたとしたら、うまく説明することができる。おそらく彼らは、我々に何らかのメッセージを伝えるためにミステリーサークルを創っているのだろう。
我々も「イタズラ説」などという愚かな説は捨て、早く事実に気付くべきである。
【写真引用元】
『Crop Circles history 1990』
http://www.lovely.clara.net/crop_circles_history90.html
「ミステリーサークルは、イギリスの2人組みの老人が作ったイタズラだった」という話は一度は聞いたことがあるだろう。
しかしこの話と同じくらいよく聞く話に、「イタズラ説では説明できない現象がたくさんある。たとえば・・・」という話がある。
後者の話を聞いた人の中には、「確かにそのとおりかも・・・」と納得してしまっている人もいるかもしれない。そこで以下では、サークル信者による主な反論とそれに対する解答をご紹介しよう。
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・ダグとデイブが作ったサークルの数よりも、イギリスで見つかっているサークルの数は数倍も多い。
・ダグとデイブがサークルを作り始めたという1978年よりも前から、サークルの目撃例は世界中で多数ある。
・サークルが作られるのは夜だが、人に見つからないように明かりをつけないでサークルを作ることは不可能である。
・本物のサークル内で見つかる作物は折れずに曲がっている。だが、人が踏み倒して作ったサークルでは作物は途中で折れている。
・人が作ったサークルでは、麦は単に踏み倒されているだけだが、「本物」では三つ編み状に麦が織り込まれている。
・サークル周辺では、「ビープ、ビープ」という正体不明の怪音が聞かれることが多い。
・1996年にはジョン・ウェイレイという人物によって、謎の白い発光体がミステリーサークルを作成する瞬間がビデオで撮影されている。
・ダグとデイブが作ったサークルの数よりも、イギリスで見つかっているサークルの数は数倍も多い。
数が合わないのは、数え方が違うからである。
たとえば右のサークルを見てほしい。ダグとデイブはこのサークルを「1個」としてカウントするが、サークル信者はこれを「19個」としてカウントするのだ(周りの小さい円が3×6で18。それに中心の円を加えて19個)。これでは数が合わないのも当然だろう。
参考までに、2人がサークルを作り始めたのは1978年である。それから1986年までは他にサークルを作っている者はいなかった。しかし87年以降になると、「ウィルトシャー・Aチーム」、「ビリー・ベイリー・チーム」、「UBI(連合調査局)チーム」、「ケンブリッジ・チーム」など、他のサークルメーカーも活動を開始。サークルの報告数も急増する。(現在までに20以上のグループがあったことが判明している)。以下は最初のサークルが作成された1978年以降に見つかったサークルの数である。
1978年 |
1 |
1986 |
9 |
1979年 |
0 |
1987 |
26 |
1980年 |
3 |
1988 |
506 |
1981 |
3 |
1989 |
30 |
1982 |
5 |
1990 |
232 |
1983 |
7 |
1991 |
181 |
1984 |
4 |
1992 |
197 |
1985 |
6 |
これを見れば86年まで2人だけでサークルを作ったということが、決して不可能なことではないと分かるだろう。
【写真引用元】
『Untitled Document』
http://www.lovely.clara.net/crop_circles_history96.html
・ダグとデイブがサークルを作り始めたという1978年よりも前から、サークルの目撃例は世界中で多数ある。
1978よりも前の記録としては、単に草が円形に倒れただけの「ソーサーネスト」(円盤の巣)と呼ばれるものなら約80例ほど報告があるが、現在のような複雑な形をしたサークルは1つも見つかっていない。
とはいえ1966年にオーストラリアのタリーで見つかった
「ソーサーネスト」は写真が残っており、58年から66年までオーストラリアに住んでいたダグが、それを参考にしてイギリスでサークルを作るようになった可能性はある。(この件に関しては『懐疑論者の祈り』のワカシムさんから情報を教えていただいた)
また1678年の古文書に登場する、「草刈デビル」という悪魔の挿絵がミステリーサークルとそっくりだと言われることが多いが、実際に見ればこれは草を刈っている絵であり、今日のような草を押し倒して出来るサークルとは明らかに違う。
【イラスト引用元】
『Facts & Theories』
http://www.circularsite.com/intro1-eng.htm
トラクターなどの通り道(トラムライン)を使ったり、円と円を結ぶ細い線を作って足跡を倒した草で隠したり、足跡が見つからないようにする方法はいろいろある。
ダグとデイブは、細長い棒(ポール)を棒高跳びするような感じで使い、足跡を残さないようにすることもあった。
・サークルが作られるのは夜だが、人に見つからないように明かりをつけないでサークルを作ることは不可能である。
月明かりがあれば十分に製作可能。
監視下で、実際にダグとデイブは月明かりだけでサークルを作ってみせた。
また、1991年7月に見つかり「ミスター・カーリーマン」と呼ばれたサークル(本物と鑑定された)について、ダグとデイブは次のように証言している。
このサークルを作った夜はほとんど満月だった。そのため、近くの道路から目撃されるかもしれないので何か遮蔽物になるものを探した。結果2人は、木立の影を見つけ、その影に隠れてサークルを作ったという。後の調査では、当夜の天気、月と木、そしてサークルの位置関係など、すべて正しいことが判明した。
・本物のサークル内で見つかる作物は折れずに曲がっている。しかし、人が踏み倒して作ったサークルでは作物は途中で折れている。
すべての作物が折れずに曲がっているサークルなど1つも見つかっていない。実際に発見されたすべてのサークルでは、大部分の茎はちぎれるか、折れている。いくつかのサークルでは数本の折れていない茎が見つかることもあるが、ダグとデイブが監視下で作ったサークルでも折れていない茎は見つかっている。
サークルメーカーが作ったサークルでも、放射線は検出されている。要するに自然にある放射線レベルを信奉者が誇張しているのだ。
この話でよく出されるのは、W. C.レーベングッドによる実験である。
しかしこの実験は、実験者バイアス(偏り)を最小にするための二重盲検法が用いられていなかったり、相関関係と因果関係をごっちゃにしていたりと初歩的な間違いが多く、かなり大きな疑問がもたれている。
・人が作ったサークルでは、麦は単に踏み倒されているだけだが、「本物」では三つ編み状に麦が織り込まれている。
ダグとデイブが作ったサークルでも、2人が板を踏むだけで自然に麦が三つ編み状に織り込まれていくことが確認されている。どうも、踏みながら板を回転することがポイントらしい。
・サークル周辺では、「ビープ、ビープ」という正体不明の怪音が聞かれることが多い。
怪音の正体は、ウグイスの一種の鳥の鳴き声であることが判明している。
・1996年にはジョン・ウェイレイという人物によって、謎の白い発光体がミステリーサークルを作成する瞬間がビデオで撮影されている。
オリバーキャッスルビデオは、後の詳しい調査でCGによる合成であることが判明している。また92年には、ドイツ人学生フォン・ドルケハイム兄弟が未知の飛行物体を撮影したことがあったが、こちらはアザミ(キク科の植物)の冠毛であることがわかっている。
またこの他にも、車のヘッドライトやレンズの上を這い回る虫がUFOと見間違われたこともあった。
・目の前で謎の球体がサークルを作ったという目撃報告や、わずか数秒でサークルが作られたという目撃情報などがある。
「数秒で作られた」という話は以前からあるが、実際に確かな証拠が提出されたことはこれまでにない。(イカサマ映像ならあるけど)
参考までに、ミステリーサークルに関する証言がいかに信用できないものか以下に紹介しよう。 (イギリスのBBCでミステリーサークルに関する番組を放送した後にかかってきた電話。『ミステリーサークル黙示録』(かもがわ出版)より引用)
| パット・デルガド (自称専門家) |
「はい・・はい・・ええ!信じられない。落ち着いて下さい。 何が起こっても、落ち着いて下さい。パニックは起こさないで!」 |
| 目撃者の男性 | 「台所の窓を通して畑のほうを見ているんですが、話している間も作物がどんどん倒れていくんです。 信じられない。こんなことは今まで見たことがありません。大きな光る球が、作物を大きな円形に倒しているんです。 家内がビデオカメラを持って庭に出たところです・・・・ 撮影を始めました。ローラ、あんまり近づかないで。庭から出ちゃダメだ」 |
| デルガド | 「今どうなっているか正確に教えてください」 |
| 男性 | 「非常にゆっくりです。でもとても明るい・・・・ちょっと待ってください。玄関に誰か来たみたいですから・・・」 |
| デルガド | 「信じられない・・・・この男性は、実際にサークルができるのを目撃していると言っている」 |
| 男性 | 「今ちょうど、警官のビル・ジョーンズさんが署から来てくれました。一緒に窓から見ています。彼にも聞いてみて下さい。私の話を確認してくれると思います」 |
| ジョーンズ | 「そうですねえ、私も何と言ったらいいのか。明るい物体が大きく円形に倒れた麦畑の真ん中にあるんです・・・・信じられない! 物体は動いています。こちらのほうに向かって動いています。奥さん庭から出て。走って走って!」 |
| デルガド | 「冷静になって下さい。まだビデオは撮ってるんですか?」 |
| 男性 | 「これは、信じてもらえないと思いますよ。有刺鉄線のフェンスを越えようとしています。 フェ・・・フェンスが溶けています。こちらのほうに向かっています・・・・私も逃げないと!」 |
普通は話しだけで終わってしまうところだが、今回に関しては名前と住所が分かっていたので現場を割り出し現地に向かうことが出来た。しかし実際に行ってみると、教えられた住所に家などなく、農場も村も存在しなかった。
さらにジョーンズ警官が所属していると思われる警察署に電話をすると、そんな名前の警官も、農場も聞いたことがない、と言われたという。
ようするに、イタズラだったのである。(トホホ・・・)
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続いては、世界をダマした稀代の老人コンビについてご紹介しよう。
彼らの名は、ダグ・バウワーとデイブ・チョーリー。
2人がサークルを作るようになったのは、ダグが1958年から1966年までオーストラリアに住んでいたころの体験がキッカケだったという。
当時、クイーンズランドに出現した円形に押し付けられた草むら(※注1)の記事を読んだダグは、数年後のある金曜日の夜、いきつけのパブ「パーシー・ホッブス」で黒ビールを飲みながら、イギリスの畑でも同じものを作り、UFO信者たちの反応を見てみようではないかとデイブを誘った。
【写真引用元】
『circlemakers』
http://www.circlemakers.org/guide.html
【※注1】 UFO研究家の間では「ソーサーネスト」(円盤の巣)と呼ばれていた。ダグたちはこの記事を元ネタとしたのだから、ミステリーサークル以前にソーサーネストの記録があるのは当たり前のことである。
2人はダグの店の裏口に防犯用としてかけてあった鉄の棒を使い、最初のサークルをイギリスのサザンプトンに作った。やがて2人は厚板とロープを使うようになり、サークルもより高度なものを作るようになる。
ある地元の気象学者が、穀物がすべて時計回りになぎ倒されていることから原因は一種の竜巻だろうと言ったときには、外側にもう1周、反時計回りになぎ倒された円を作ってみせた。
また、他にもサークルを作るグループが現れ始めると、彼らに呼びかけるメッセージを麦畑に刻んだ。―「我々は孤独ではない」と。これさえも、一部のUFO研究家の間では「本物」の宇宙人からのメッセージだとみなされた。
しかし1991年、世界中をダマし続けてきた2人の秘密が、世間に公表されることになった。ミステリーサークルの調査に税金が使われると聞いたことが、公表のキッカケだったという。
結果的にはイギリスの『トゥデイ』という新聞で暴露することになり、編集長のアイデアによって2人の作ったサークルを「サークルの専門家」に鑑定させて引っかける、という企画も立てられた。
実際に鑑定をしたのは、『Circular Evidence』(邦訳:『ミステリーサークルの謎』 (二見書房))という本も出版している、自称専門家パット・デルガド。彼はダグとデイブが作ったサークルを本物と鑑定すると、次のように言った。
「サークルは良好だと思う。これは私の人生で最も素晴らしい瞬間だ」
これは世界中でサークルに関する本を出版し、自ら多くの実物を鑑定してきた自称専門家が、イカサマと(専門家の言う)本物の区別がまったくつかないことを示した瞬間だった。
しかし多くの者は、ダグとデイブに疑いを持った。
これほど多くの知性ある人々が、これほど長い間、60数歳の年取ったふざけた野郎にダマされ続けるなどということがあり得るのか? というわけだ。
このページを作成するにあたり大変参考にさせていただいた、『ミステリーサークル黙示録』(かもがわ出版)の著者ジョン・マックニッシュも、そんな疑問をもった一人だった。
彼はダグとデイブに次々と疑問をぶつけた。
一番最初にサークルを作ったのはいつか? →1978年という答え。実際に調べてみると、この年は重要な意味を持っていた。というのも、この年は、それまでサークルの出現が噂にすぎなかったのが、「写真」という証拠に置き換わった年だからである。
【※注2】 これに関しては上でも紹介したとおり、1966年にオーストラリアで見つかったサークルの写真がある。ただしイギリスでサークルが発見されるようになるのは、だいたいこの時期以降であり、やはり重要な証言であることに変わりはない。
なぜサークルはいつも夜に現れるのか? →夜だったら誰もサークルを作る現場を見ることができないという答え。金曜が多かったのは、ダグの都合のいい日が金曜しかなかったから。当初はダグの妻イレーネには秘密にしていたが、いつも金曜日に出かけているとイレーネに浮気疑惑をかけられ、結局はサークルを作っていることがバレた。しかし真相を知ると、イレーネは面白がって喜んだという。それからは、金曜の夜以外にもサークルを作ることができるようになった。
サークルが菜種畑にできるときは、なぜ6月初旬よりも前なのか? →菜種は6月初旬には茎がかなり密集し、もつれ合ってしまうため、4フィートの棒で押し付けるのは不可能になってしまうからという答え。
次から次に出る答えに、マックニッシュの疑いも揺らぐ。
しかし、真実を解き明かす方法は他にもあるに違いない。マックニッシュは、ミステリーサークルを独自に調査していたイギリスの懐疑論者ケン・ブラウンと共に、ある計画を立てた。
それは、ダグとデイブを監視し、2人がサークルを作るところを写真に撮って観察するというもの。マックニッシュはダグを自宅に招くと、計画について話した。
「あなた方が本当のことを話していると、確信がもてないんです。でもあなた方の証言を証明するチャンスをあげることはできますよ。あなた方の言っていることは、私が考えていることとは矛盾するんです。
もし、あなた方が私に対して正直になってくれるなら、私も、あなた方に完全に正直になるつもりです。ダグ、こう思って頂いて間違いないと思う。もし以前に証言したことをあなた方2人が実行できないなら、私はそのことを公表するつもりです。その代わり、もし、サークルは超自然現象だと公言しているサークル専門家のほうが間違っているなら、そのことも公表するつもりです」
マックニッシュはこのとき、いい返事は期待していなかった。
しかしダグは、包み隠さず単刀直入に話したことに好感をもったようだった。彼は、サークルを作ることには自信があるんだと言わんばかりの不敵な笑みを浮かべていたという。
サークルメーカーの“本家”として意地と、自信の表れだったのだろう。
この計画は彼らだけの秘密にすることになった。世間には、ダグとデイブは1991年で引退したと宣言した。
「
どちらの主張が正しいのか勝負が始まったのである。
1992になると、マックニッシュのもとに一通の無地の茶封筒が届くようになった。中には、水彩絵の具でサークルのデザインを描いた一枚の厚紙が入っており、いつどこに、このデザインのサークルが現れるかが詳しく書いてあった。
いわゆる「犯行予告」のようなものである。
ダグとデイブは監視のもとでも次々とサークルを作っていった。(※注3)
彼らはすでに引退したと思っている自称専門家の多くは、2人の作ったサークルを「本物」と鑑定した。
【※注3】 ダグどデイブは数多くのサークルを作ったが、正体を明かしたあとも農場所有者から訴えられたことは一度もない。
茎が折れても収穫には影響がない場合が多いことや、ジョークへの理解、そして所有者の中にはサークルを見に来る人から入場料を取って大儲けした者もおり、二人の行為は黙認されている。
数ヶ月も経つと、ダグとデイブを直に監視し、また他の多くのサークル作成グループとも接触を重ねたマックニッシュは、「サークルは人間が作ったというのが唯一の論理的な解答である」という考えに急速に傾いていった。
そして1992年7月。
ダグとデイブが、イギリスのイーストメオンで作ったミステリーサークルは、それまで自称専門家たちによって「本物」の現象の最も強力な証拠と言われていた美しいS字型の渦巻き模様や、あたかも中心で爆発があったような麦の倒れ方、そして見事なピクトグラムなどが、人間でも作れることを証明したサークルとなった。
マックニッシュは、2人が不可能だと思われていたサークルの作成を見事にやってのけたあと、彼らが月明かりのもとで一杯のコーヒーと一包みのチーズロールを食べながら、折りたたみの安楽椅子に座って休んでいる様子を見た。
彼らがこのささやかな趣味を楽しんでいたのは疑いがない。このときマックニッシュは、2人がすべて真実を話していることを完全に確信したという。
イーストメオンのサークルは大きな反響を呼んだ。
サークル鑑定の専門家ピーター・バリーはダウジングを使い、このサークルには「本物」特有の強い地球エネルギーがあると鑑定した。CCCS(有名なサークルの研究グループ)は、「良好」と鑑定した。ジョージ・ウイングフィールドというサークル研究家にいたっては、イーストメオン・サークルが本物だと鑑定したうえで、「このサークルはダグとデイブの証言に疑問を投げかけるものである」とコメントし、自らの無能力ぶりをさらした。
このほかにも数多くの主だった自称専門家たちが「本物」と鑑定した。しかし中でも、リチャード・アンドリューズという有名なサークル専門家のコメントがすべてを表しているだろう。彼はダウジングによってイーストメオンのサークルを「本物」と鑑定したうえで、次のように言った。
「このサークルを誰かが作ることができるなら、私は、すべてのサークルは人間によって作ることができると思う」
「もしこれがインチキだったら、みんなインチキだろう」
稀代のジョーカー VS サークル専門家。勝負は、ダグとデイブの圧勝だった。
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最後はその後の2人について。
デイブ・チョーリーは、後にガンで入院した。
その際ダグは、入院中のデイブと、「ミステリーサークルを作ったのは自分たちであり、そのことを世界中に納得させてみせる」と約束したという。1996年に逝去。
ダグ・バウワーの方は今でも健在である。
現在でも
『Circlemakers』というチームなどでサークルを作り、専門家たちに「本物」と鑑定させている。
とはいえ、自称専門家たちはダグたちを認めたわけではない。今後もダグたちが作ったミステリーサークルは「ニセモノ」であり、本物は別にあるのだ、と信じ続けることだろう。彼らの信仰にとって真実は邪魔なものでしかない。
しかしジョン・マックニッシュをはじめ、健全な懐疑精神を持った多くの人たちは気付いている。ダグ・バウワーとデイブ・チョーリーという稀代のジョーカーが作ったミステリーサークルこそ、「本物」なのだということを。
