
ダウジングとは、Y字型やL字型の棒などを使い、地下水脈や貴金属などの鉱脈、果ては人間などの探しものを見つけるテクニックのことである。
このテクニックを使えば、80%〜90%以上という高い確率でターゲットのありかを発見することができる。
また熟練したダウザー(ダウジングを行う者)になれば、実際に現地に行かなくても、地図上で棒や振り子を動かすだけでターゲットの目星をつけられる、「マップ・ダウジング」という高等なダウジングも行えるようになる。
【写真引用元】
『The Divining Hand』 Christopher Bird (Whitford Press) P.2
ダウジングは、その気になれば木の枝や針金さえあれば行うことができるお手軽さもあってか、イギリスやアメリカの軍、日本の水道局などの公的機関でも使用されたことがあった。テレビなどでも見かけることがあり、比較的知名度の高い超常現象といえるだろう。
しかし、一般には肯定的な情報ばかり紹介されることが多く、懐疑的な情報やダウジングの有効性を立証できなかった実験などは紹介されることがほとんどない。
そこで以下では、一般にはあまり知られていない懐疑的な情報を紹介しながら、過大に評価されがちなダウジングの実態を探っていきたいと思う。
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「ロッド」とは、ダウザーが手に持っている二又の棒のことである。
一般にこのロッドは、地下にある対象物から出る「波動」のようなものに反応して動いているかのように思われているが、実際は違う。
ロッドを動かしているのはダウザー自身の「手」である。(より正確には手首の筋肉)
このことは、生理学者と心理学者でもあったジャン・メルタ博士による実験で確かめられている。
実験では、ダウザーの手首の筋肉の収縮を記録できる装置と、ロッドの振動を検出できる装置を使って双方の動きを記録した。
すると、ロッドが動く0.5秒前に手首の筋肉が収縮していることが確認されたのだ。つまりロッドはダウザー自身が動かしていたのである。
ただし、この動きは意図的なものではない。「不覚筋動」と呼ばれる本人も無自覚な筋肉の動きである。これは筋肉が緊張状態にあると起こりやすいもので、「マッスル・リーディング」などはこの不覚筋動を利用して相手の考えを読んでいる。
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ダウジングの原型となるものは紀元前の時代からあったが、その多くは予言や占いが目的だった。それが近代のように鉱脈探しなども行うようになったのは、15世紀のドイツ・ハルツ鉱山地方で、山師(探鉱者)たちが応用しだしたのがキッカケだといわれている。
文献に登場し始めたものもこの頃で、「鉱山学の父」と呼ばれるゲオルク・アグリコラが1556年に出版した『デ・レ・メタリカ』(金属論)という大著では、当時のダウジングの様子が記されている。
それによると、当時からダウザーたちの間では「様々な、そして大きな意見の相違」があったという。ある者は「はしばみの木の枝」を使い、ある者は、対象となる鉱物によってそれぞれ異なった木の枝を使用していた。
また当時から、「杖が動く原因は鉱脈に内在する力」にあるとも考えられており、杖が役目を果たすためには、以下の5つのことが関係しているとされていた。
- 大きさ。大きすぎると鉱脈にはそれを傾かせるだけの力がなくなる。
- 形。又になっていないと力が杖に働くことができない。
- 鉱脈に内在する力。これは杖を動かす自然な力を持っている。
- 杖の扱い方。
- 使用者に、鉱脈の力を消す素質が内在していないこと。
これを見ると、当時はロッドが又になっていないとダメだと考えられていたようだ。
また最後の項目は、現代でいう「負のサイキックパワー」というやつだろうか。500年近く前から失敗の言い訳としてこのような考え方があったのかと思うと感慨深い。
ちなみに、アグリコラ自身はダウジングのことを信じていなかった様子で、「単純な山師は、まぐれ当たりで見つけるので信用する。しかし(ダウジングは)実際はずれが多く、役に立たない」と書いている。
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さて鉱脈探知については上で書いた。次は、今やダウジングの代名詞にもなっている地下水脈探しの方だ。こちらはドイツからイギリスへ渡ったダウザー達が、鉱脈探しだけでなく地下水脈探しも行うようになることで16世紀に始まったといわれる。
その後、17世紀になるとダウジングはヨーロッパ全土に広がりを見せ、今日ではヨーロッパだけでなく世界中に広がっている。探知できると言われるものにも、鉱脈や水脈以外の物や、人までも含まれるようになった。
なお日本では、昭和48年頃に東京都武蔵村山市の水道局が、古くなった水道管の位置を探るためにダウジングを用いていたといわれている。
ただし、この件について現在、武蔵村山市の水道を管理している「東京都水道局武蔵村山サービスステーション」に私が問い合わせたところ、現在では金属探知機が導入されているため、ダウジングは使用していないという回答だった。
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ダウジングはしっかりと管理された実験では成功例がほとんどない。珍しく成功したと思われたドイツの大規模な実験も、後の追試で確率どおりであるとの結果が出されている。以下では、各年代ごとに主だった実験のいくつかを紹介しよう。
【1918年〜43年】 オーストラリア
・3000本以上の井戸掘りについて、ダウザーを使った場合と使わなかった場合の成功率の差を比較した実験
この実験は1918年から1943年までの計25年もの期間にわたって得られたデータをもとに、オーストラリアの地質学者、レオナルド・キース・ワードが上記の成功率の差を比較したものである。
〔結果〕 毎時100ガロン以上の実用的な水が得られた井戸の数は、ダウザーを使った場合1284本で、成功率は70.4%。
一見すごいように思えるが、ダウジングを使わなかった場合でも、実用的な水が得られた井戸の数は1474本。成功率は83.8%もあった。つまりダウジングを使わないほうが成功率は10%以上も高かったのである。
【1948年】 ニュージーランド
・屋外で水源の位置や深さ、水量などを当ててもらう実験
オタゴ大学のP・A・オングレーが実験を行った。
この屋外実験には全部で75人のダウザーが参加し、水源の位置や深さ、水量を当ててもらったり、地中に埋めた水が満たされたボトルと空のボトルを見分けられるかなどが試された。
〔結果〕 偶然で当たる確率以上の成功者はゼロ。
【1949年】 アメリカ
・水源の深さと水量を当ててもらう実験
アメリカ心霊研究協会(ASPR)が主催した。
実験では27人のダウザー(そのうち男性が22人、女性は5人)のほかに、対照群として地質学者と水利技術者も参加した。
〔結果〕 専門家のほうは水源の深さをほぼ正確に当てることができたが、水量に関してはハズした。一方ダウザーのほうは、水源の深さと水量ともにハズして失敗した。
【1952年】 アメリカ
・ダウザーを使った場合と使わなかった場合の成功率の差を比較した実験。
ハーバード大学のエヴォン・フォークトらが、アメリカのニューメキシコ州にあるフェンス湖で行った実験。
〔結果〕 ダウザーの言うとおりの場所で井戸を掘った場合、実際に水が出たのは24本で、空井戸(失敗)は5本。
この結果だけ見ると成功率は約83%で高く思えるが、ダウジングを使わなかった場合でも実際に水が出たのは25本。空井戸(失敗)は7本。成功率は78%もあった。
【1964年】 アメリカ
・10本中どのホースに水が流れているかを当てる賞金を懸けた実験
アメリカン・インターナショナル・カレッジの物理学教授、ジェイムズ・A・コールマンが「ダウジングを10回行って7回成功させた者には賞金を払う」と宣言して主催。
実験では数十センチ間隔で区切られ、麻布で覆われた庭園用ホースを10本用意し、そのうちの1本だけに水を流して行われた。
〔結果〕 挑戦者である3人のダウザーのうち、2人は最初から連続4回ハズして負けを認め、残りの1人も最初の2回は成功させたものの、その後に連続4回のハズレを出して失格となった。
【1970年】 イギリス
・地中に埋められた金属鉱石を、通常のダウジングと地図を使ったマップ・ダウジングで探し当てることができるか試す実験
ダウザーたちが、地下の鉱石を探し当てることで軍に貢献できるかを試すため、イギリス防衛陸軍省管轄の技術検査実験所が実験を行った。
用意された土地は160万平方メートル。実験ではその膨大な土地を400個の正方形に区切り、中に「金属鉱石」、「プラスチック」、「コンクリートブロック」、「木片」、「自然の土」の5つの物体が埋められた。
また、隣に埋めた物体からの影響をまったくなくすため、各正方形の中心から隣の中心までは6メートルの距離がとられた。(ダウザーも、これなら影響を受けないと事前に同意)
〔結果〕 実験に参加したダウザーは全部で22人だったが、事前に「当たり」となる見本の鉱石まで見せられたにもかかわらず、まったくダメだった。
まずマップ・ダウジングでは、勘だけを頼りに当てずっぽうで試した人々よりも的中率は下だった。次に通常のダウジングでも結果は同じ。失敗に終わったダウザーの中には、当たりとなる「金属鉱石」が埋まっていると判断した160区画のうち142もハズし、別のダウザーは、332区画のうち、319もハズした。
【1975年】 カナダ
・小箱の中にある黄金を当てるテスト
懐疑論者のジョー・ニッケルが主催した実験。
4人のダウザー(そのうち3人が鉱脈探しのプロとして活動)が挑戦した。
実験では、
当たりである黄金の他、タバコなどが入れられた小箱(中には空箱もあり)が20個用意され、各自が自分のやりやすいダウジング法を使って中身を当てることになった。
ただし、実験後に「地中の“波動”が邪魔をして箱の中身が読み取れなかった」などと言い訳をされては困るので、事前に各ダウザーにダウジングを行ってもらい、
「ここは波動をまったく感じない場所だ」とお墨付きが与えられた場所が、この実験では選ばれている。
〔結果〕 こうして邪魔が入らないように、言い換えればより当たりが出やすいように工夫された実験だったにもかかわらず、終わってみれば4人のダウザーが「反応アリ」とした小箱は重複も含めて全部で24個。そのうち正解したのは3個だけ。つまり1個の正解を出すのに、7個の間違った答えを出したことになる。
【1979年】 イタリア
・地中に埋めたパイプの水路を当てられるか試す実験
この実験は、懐疑論者のジェイムズ・ランディが賞金1万ドルを懸けて主催した。
実験に参加したのは4人のイタリア人ダウザー。彼らは、地中に埋められたパイプ内に流れる水を感知し、水路をたどることが出来れば賞金の1万ドルがもらえることになっていた。
〔結果〕 テストが始まる前の自信度は、それぞれ99%か100%だと答えていたが、実際の結果は誰も水路を当てることが出来ずに全滅した。
【1980年】 オーストラリア
・5万ドルの賞金を懸け、水脈と金塊のありかを当てる実験
ジェイムズ・ランディが5万ドルの大金(そのうち1万ドルはランディ自身の掛け金で、残りの4万ドルは地元の実業家の掛け金)を懸けて主催した。事前のダウザーとの話し合いでは、的中率が80%を超えれば賞金が支払われることになった。
テストは全部で2つ。1つは用意された10個の箱の中に1つだけある金塊の入った箱を当てること。もう1つは、10本のパイプのうち、1本だけ水が流れているパイプを当てることである。
この日に集まった11人のダウザーは、事前の練習が終わったあとのインタビューで、全員が成功率80%以上だと答えていた。中には、自信満々に「(今日は)生涯で一番楽な給料日になるだろう」と豪語するダウザーもいた。
〔結果〕 検査役の牧師による結果発表によると、金属探査は全員で35回挑戦して当たったのは4回だけ。的中率は11パーセント。水脈探査のほうも22%だった。
【1981年】 アメリカ
・4本のホースのうち、どのホースに水が流れているかを当てるテスト
「全米ダウザー協会」会長自ら、40回挑戦した。
〔結果〕 全米No.1実力者のはずが、当てられたのは、わずかに9回だけ。
【1992年】 ドイツ
・パイプの中を水が流れているか当てる実験
ドイツの懐疑派団体「GWUP」が実験を行った。
この実験は、ドイツ政府の依頼を受けて、ミュンヘン大学の物理学教授らが行った大規模実験の追試も兼ねて実施されたものである。
実験に参加したダウザーは、ドイツ以外にも、デンマーク、オーストリア、フランスなどからも集まり、全部で30人。彼らは、地表から50センチ下に埋められたパイプの中の水流の有無を当てられるか試された。
この実験では弁を切り替えることにより、パイプの中の水の流れを制御することができたため、埋まっているパイプの位置をダウジングで当てるのではなく、ダウザーが要求されたのはパイプの中を水が流れているかどうかを当てることだった。(地下に埋まっているパイプの位置は地表からもわかるように印が付けられていた)
〔結果〕 水脈にロッドが反応するのなら楽勝のはずだったが、結果は偶然で当たる確率を超えることができなかった。
【2001年】 カナダ
・地中に埋められたパイプのありかを当てるテスト
ジェイムズ・ランディ教育財団からの要請により、カナダの懐疑派団体「Skeptics Canada」がテストしたもの。
このテストは、100万ドルの賞金を懸けた「One Million Dollar Paranormal Challenge」の一環として行われたものであり、テストに挑戦したダウザーは、過去40年間に100%という確率で成功してきたと豪語していた。つまり今まで失敗はないということらしい。
こうして自信満々で挑んだはずのダウザーは、テスト会場に選ばれた3つの場所のうち、第一の場所では9つの地点で反応、第二の場所(ここは何も埋まってない)では7つ、そして第三の場所では8つの地点で反応があったと答えた。
〔結果〕 合計で24の反応があったという地点のうち、実際にパイプが埋まっていたのは、わずかに2つの地点だけだった。
【2005年】 イギリス
・ダウジングが犯罪捜査に役立つか試す実験
ホープ大学のキアラン・オキーフ博士が実験した。この実験では、実際に起きた事件のデータをもとに、地理分析官(※注1)、ダウザー、学生のそれぞれ3グループが、どの程度、犯人の潜伏場所を当てられるかを試した。
【※注1】 地理分析官とは、人間の行動パターンをもとに、実際に事件が起きた現場の地図を分析し、犯人がどこに逃げたのかを推理する専門家のこと。
〔結果〕 地理分析官のグループは、実際の潜伏場所に近い場所を推測することができたが、ダウザーと学生は偶然レベルの的中率しか示せなかった。
オキーフ博士は、実験後に次のように語る。
「ダウジングが犯罪捜査に役立つという研究はこれまで特にありません。興味があるので実験してみましたが、やはりダメですね」
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2005年4月10日に放送された『FBI超能力捜査官』シリーズ第8弾の「タイムカプセル発掘プロジェクト」のコーナーでは、全米ダウジング協会会長のリロイ・ブルから、自身に匹敵するダウジング能力を持つと太鼓判を押された人物が登場した。
彼の名はスタンリー・フランク。「人間ソナー」の異名を持つ凄腕のダウザーだという。番組のためにさっそく来日した彼は高知県の田舎町へ行き、小学校の裏山へ埋められたタイムカプセルを探し出す、ということを行った。
ところが、番組ではスタンリーの的中率は75%だと紹介するものの、実際に山へ行ってダウジングを開始しても全然見つからない。(ヒントとして、山にある古い井戸の近くに埋めたという情報まであるにもかかわらず)
結局、スタンリーは日没近くまで探し続け、番組ではスタッフが依頼人の1人に
「4時半過ぎたんでこれから暗くなってきますよね」と話かけるシーンが流れる。
焦る一同。しかし、ここでスタンリーは意外な行動に出た。8年前にタイムカプセルを埋め、今は正確な場所を忘れてしまった依頼人の卒業生たちに、「自分が埋めたタイムカプセルを手にしているところをイメージしてくれ」と頼んだのだ。
卒業生たちはイメージを集中する。そして番組ではこの場面で、「信じられないことに、スタンリーは卒業生が抱くタイムカプセルのイメージをロッドに感じ取らせ、ダウジングの力をアップさせようというのだ。はたして、そんなことができるのだろうか」、「もはや一刻の猶予もない。これがラストチャンスだ」とナレーションが流れる。
すると・・・
信じられないことに、このすぐ後のダウジングで、見事にタイムカプセルを発見!
おおぉぉっ、奇跡が起きたんだろうか!?
でも、ちょっと待って。
この一連の場面をよく見返してみると、番組スタッフが現在の時刻は4時半過ぎだと言う場面のすぐ後で、スタンリーがみんなの念をロッドに込める場面が映るのだが、そのときに彼の腕時計が映るシーンがあるのだ。 ここでは、実際にそのシーンを紹介しよう。(下の左画像)

注意深く見ると、時計の針は「4時半過ぎ」ではなく、「3時」を指していることがわかるだろうか。上の右画像は、腕時計が上下逆ではわかりづらいので、180度回転させて、さらに拡大してみたものだ。
番組では、このみんなで念を込めるシーンは「4時半過ぎ」に行われたかのように放送していたが、実際は1時間半以上も前の3時に行われていたのである。
続いて紹介するのは、念を込めてパワーアップしたすぐ後にダウジングを行ったはずの場面。(番組の設定では上の場面から数分後ということになっている)

ここでも腕時計が映るので、よく見てみると・・・
今度は、時計の針が「4時45分」を指しているように見える。(左は実際の画像。右はわかりやすいように上下逆にしたもの)
番組で流れたストーリーでは、
- 4時半を過ぎ、日没間近で焦る一同。
- そのすぐ後、「最後のチャンス」にかけ、みんなの念を込めてパワーアップしたロッドでダウジングを行う。
- 見事に成功。「素直に信じるといいね」byみのもんた(司会)で締めくくり。
となっていた。でも実際は、3時ちょっと前にみんなの念をもらっても、それから1時間45分以上見つからず(「最後のチャンス」どころか、何度もチャンスはあって、それをことごとく潰したのだろう)、結局、前回卒業生が探したときを含めて計2日分も探し、ようやく最後の最後で見つかった、ということではないだろうか。
しかし、それではあまりにも展開がショボすぎる。
わざわざアメリカから凄腕と評判のダウザーを呼んでこの有様か・・・これなら卒業生たちだけで地道に探したほうが早く見つかったのではないか、とさえ思えてくる。
番組としても締りがない。そこで実際の時系列は無視し、無理やり上記の物語をつくり上げたのではなかろうか。少なくとも番組で流されたような、終了間際に念をもらって、そのすぐあとに都合よく見つかった、という出来すぎた展開でなかったことは確かだろう。
結局この回では、それまでの校庭など、目星をつけやすい場所と違い、古井戸以外は手がかりがない山という状況に置かれることで、露骨にダウジングの実力が出てしまったように思う。
【画像引用元】
『FBI超能力捜査官 第8弾』 (2005年4月10日放送分)
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ここまで、ダウジングの歴史や実験結果について紹介してきた。
最後にまとめておこう。
- ダウザーは自身の的中率を過大に評価する傾向がある。
- 失敗してもそれを認めず、何らかの言い訳を考える傾向もある。
- 鉱脈探しで高い的中率があると豪語するプロのダウザーの中には、自身の主張と矛盾する経済状態にある者がいるが、彼らはその主張と現実の矛盾に気づいていない。
- 実験結果をよく見ればわかるとおり、すべてを完全にハズすということはあまりない。偶然レベルなら当たることもあり、実際に何回かは当てている。
- オーストラリアやアメリカでの実験では、ダウザーが70%以上の高い的中率を示すことがあった。
この中でも、最後の2つは重要なので触れておこう。
ダウジングにはしっかり管理された実験以外での成功例が多々報告されており、こういった逸話や体験談はダウジングが有効であることの証拠として利用されることがある。
しかし最後の2つのように、失敗に終わった実験でも何回かは当てているのだ。問題は当たりがあったかどうかよりも、その当たりが偶然かどうかということである。
たとえば64年に行われた実験では、ダウザーが最初に2回連続で当たりを出している。もしこれが実験ではなく通常のダウジングであれば、当たりが出た時点で終わりとなっていただろう。その後に当たりよりも多くの失敗があったことには気づかなかったはずだ。
またオーストラリアやアメリカの実験では、ダウザーが70%以上の高い的中率を示した。これなども通常ならダウジングの成功を物語る逸話となっていただろう。
しかし実験では対照群も用意していたため、ダウジングを使わずに勘だけを頼りに井戸を掘っても、ダウジングと同じか、それ以上の的中率を示せることがわかってしまった。
つまり当たった逸話だけを見ていても真相は見えてこないのだ。ダウジングでの当たりがまぐれではないことを示すには、偶然以上の的中率を示す必要がある。さらには追試の実験もクリアし、その的中率を複数回示すことが望ましいだろう。
(記事公開日:2008年1月19日)
【参考資料】
- 『デ・レ・メタリカ ― 近世技術の集大成』 ゲオルク・アグリコラ (岩崎学術出版社)
- 『The Divining Hand』 Christopher Bird (Whitford Press)
- 『Water Witching』 Evon Z. Vogt / Ray Hyman (University of Chicago Press)
- 『An Encyclopedia of Claims, Frauds, and Hoaxes of the Occult and Supernatural』
- James Randi Educational Foundation - - 『Testing Dowsing』 - Skeptical Inquirer (January 1999) -
- 『超常現象の謎を解く』 アーサー・C・クラーク (リム出版)
- 『オカルト探偵ニッケル氏の不思議事件簿』 ジョー・ニッケル (東京書籍)
- 『トンデモ超常現象99の真相』 と学会 (宝島社)
- 『奇妙な論理U』 マーティン・ガードナー (早川書房)
- 『Flim Flam!』 James Randi (Prometheus Books)
- 『Dowsing for fun and profit』 - Skeptics Canada -
- 『Is It Real ?』 (ナショナルジオグラフィックチャンネル)
- 『特命リサーチ200X 超常現象編』 (日本テレビ)
- 『FBI超能力捜査官 第8弾』 (日本テレビ・2005年4月10日放送)
