「勉強会」参加レポート


長らくお待たせしたが、この度ようやく細木数子の「勉強会」に参加することができたので、このページではその内容の懐疑的なレポートと、参加するまでの方法を紹介することにしたい。

 

参加申し込み

・会場

私が参加したのは東京勉強会のほうだったので、神楽坂5丁目のタイヨウビル3Fが会場だった。


・参加費用

一人一万円。しかし六星占術のカレンダー(2000円)を持っていない者はそれを買わなければならないので、実質の参加費用は一万二千円だった。


・受付時間

当日の昼12:00〜12:30まで(12時ごろには、すでにタイヨウビルでは参加者が列を作って並んでいた)。私は結局10分くらい並んで3Fに入ると、受付で参加費用を払い、そして入場証(水色の紙に字を印刷しただけのチャチなやつ)をもらって会場へ入った。


・会場の様子

実際に入ってみると、けっこう狭かった。椅子の間隔もかなり狭く、座るとその前を人が通るのは困難な状態。参加者のほうは、大体12:30分くらいには8割くらいが到着しており、残りは開始時間の13:00までの間に到着していた。(関係者のほうは、この時間まで席を割り振ったり、カレンダーを売ったりとかなり忙しい様子)
最終的な参加人数は、おそらく200人〜250人くらいか。

 

細木数子登場

肝心の細木数子は、予定から10分ほど遅れて13:10分頃になると、ようやく登場。(会場拍手)

実際に生で見た細木数子は化粧が濃く、喋り方や態度などはテレビで見るキャラクターそのままだった。(おそらく、あのキャラが素なのだろう)

 

話の内容(前半)

次に話の内容については、六星占術を「当たった」と騒ぎ、一喜一憂している信者たちに対し、無知蒙昧、レベルが低いと一刀両断。

話としては、そういった信者たちは六星占術の上っ面だけしか知らずに踊らされているだけだが、この勉強会に参加している者たちは、私(細木)のありがたい話を聞いて帰れるんだから、六星占術と人間学、そして先祖供養などの極意を理解して、うまく使いこなしなさいよ、みたいな感じの話であった。

・・・だが、ちょっと待ってほしい。
細木数子は自分の信者に対し、「一喜一憂せず、六星占術を他の占いと一緒にするな」みたいに批判しておきながら、自分は六星占術の公式ケータイサイトで「今日の運勢」などという、思いっきり俗っぽいコンテンツを目玉に100万人の会員を獲得し、しかもその会員たちからとった金で、月に一億円以上も稼いでいるのである。

そんなに勘違いされるのが嫌なのであれば、お手軽に参加できるケータイサイトなどさっさとやめればいいだろう。原因の一端は自分にもあるということを自覚するべきではないだろうか。


その他のツッコミどころのある発言

冒頭の発言以外にも、首をかしげる発言は多かった。
そこで、そのうちのいくつかを以下で紹介することにしよう。


・病気になったり、障害をもつことになるのは、日ごろの行い(おそらく先祖供養のこと)が悪いから。その点、自分(細木)は過去30年間、歯医者以外の病院には行ったことがない。この年になって肩こりすらもない。それは日ごろの行いが善いからだ。

人が病気になったり障害を持つ理由はさまざまあるが、それを日ごろの行いのせいにするような者は、医学や遺伝学に関して無知なのだろう。
まあ、『六星占術の魂生』(主婦と生活社)の中では、臓器移植のことを「『生命』の原理を踏みはずした神をも恐れぬ所業」などと批判したり、『新・六星占術の極意』(主婦と生活社)のまえがきでは、「臓器移植などと称して内臓を切り貼りしたりなど、信じられないようなことが、いま私たちのまわりでは行われています」などと書いているような人物なのだから、こういった発言が出てくるのも当然なのかもしれない。


・ハンバーグは全部毒

どうやら天然ものは体に良く、食品添加物が入ったものや、化学物質を使ったものは体に悪い、という「天然信仰」のようなものをもっている様子。
その中でも、なぜかハンバーグには敵意剥き出しで、「ハンバーグは全部毒。断言します!」と自信満々に語っていた。


・マスコミやインチキ情報に騙されるな

少し前に、鶏卵に関するインチキ情報を真に受け、テレビで自信満々に語って大恥をかいた者が、メディア・リテラシーについて語っても説得力など皆無である。



・小学校から英語を教えるよりも、国語をもっと教えるべきだ。最近は自分の国の言葉もろくに知らない者が多すぎる。

この直前の話で、欠如(けつじょ)を「けつにょ」などと言っていた者に、国語教育の大事さを力説されても説得力などない。


・マンションやビルなどは2階までに住むように。もし3階以上に住むと神様の通り道の妨げとなり、天地自然の法則を犯すことになる。そうすると、祟りなどにより不幸な目に遭う。

同じことは、『六星占術 運命と宿命』(主婦と生活社)でも述べられているが、これを語っていた会場である細木数子の東京事務所は、ビルの3階にあるという事実を指摘しておこう。

 

前半終了、休憩へ

だいたい、このあたりまでで40分くらいだった。この後は六星占術カレンダーを使って、風水についての話が続き、それが終わると時間は15時頃に。ここでようやく前半が終わり、休憩が入った。

しかしこの風水の話の途中では、六曜の「大安」について話が及んだのだが、そこで細木数子は「大安がいい日だと思う人」に挙手を求め、次に「悪い日だと思う人」にも挙手を求めた。

ところが突然のことだったので全ての者が手を挙げたわけではなく、挙手をしなかった者もいたのだが、それに対して、細木数子は腹を立て、「今、手を挙げなかった人は金を返すから今すぐ帰りなさい! 私は嘘つきは嫌いだ!」とキレていた。

結局この後には自分の苦労話が続き、手を挙げなかった者が帰されることはなかったが、このあたりのやりとりは、かなりうざかった。

また、さらにその後に、カレンダーに書いてある干支や六曜などを、細木数子の指示に従ってみんなが声を出して読み上げた一幕もあったのだが、ここでは皆の発音が小さいのが気に入らなかったらしく、「もっと大きな声で言わないと聞こえないよ!」とキレていた。

そして、「わーっっ!!」と大きな声で言いなさいと、いつのまにか会場全員で発声練習をさせられた。このあたり、傍から見たらかなり滑稽だったろう。

 

話の内容(後半)

ここまでは主に、説教や六星占術の風水に関する話だったが、休憩を挟んで後半からは先祖供養の話がメインとなった。

ここでも前半と同じく、首をかしげてしまう話をご紹介しよう。


・(先祖供養の話をしている途中、メモをとっている女性に対し)「メモをとるな! 私は仏壇屋でも、仏像屋でもない」と説教を開始。

おいおい、細木数子の京都事務所は墓石屋だろ?と思ったが、よく聞いたら「仏壇屋でも仏像屋でもない」と言っているのであって、「墓石屋ではない」とは言ってないことに気づいた。


・若い夫婦が両親の了解を得ずに墓を建てるのはやめるべき。もし勝手に建てると、一年以内に必ず、父親が先祖から間引かれ、母親が後追いで殺される。先祖とは、それほど厄介者を間引く(殺す)ものなのだ。

ここで了解を得ることにこだわっているのは、おそらく勝手に墓を建ててしまうと、後で訴訟問題などになる可能性があるからだろう。同意を得ていれば、後で文句を言われずに済む。


・金がないから墓をほったらかしにしていると、先祖は恨んで子孫を間引く。それくらいの力のある世界だから、私(細木)は慎重慎重にやりなさいと厳しく言っている。

先祖の祟りに関しては、「先祖供養」のページで書いたとおりである。


・先祖供養はやったもん勝ち。お金が貯まったら、お墓を直しなさい。必ず良い結果がでます。

ここでは「ご利益がある」みたいなことを言ってるのに・・・


・先祖供養は無心でやりなさい。

最後は、「無心でやりなさい」と綺麗事。
だが、ここまで散々「祟りがある」「先祖に間引かれる」などと脅したり、「先祖供養をすればご利益がある」みたいなことを言っておきながら、今さら何の見返り(祟りがなくなる、良い事があるなど)も求めずに先祖供養をしろなんて無理な話である。

 

全体をとおしての感想

ここまででようやく、細木数子の話は終わりだ。
終わったのは16時過ぎ頃。正味2時間半くらいの話だった。

で、全体をとおしての印象はというと、一言であらわすなら底が浅いといった感じだろうか。

細木数子の話からは「もっともらしく語りたい」「偉そうに説教したい」という気持ちはよく伝わってくるのだが、如何せん、それを支えるだけの中身が感じられなかった。

だから言動不一致な発言は出てくるし、高尚なことを語っているようで実は意味不明、なんて発言もいくつかあった。(でも隣に座っていたオバサンは、なんか感動したらしく泣いていたが・・・)

 

鑑定料金

次に、勉強会終了後に個人鑑定に関する説明が行われたので、それについてもご紹介しよう。まず鑑定内容は全部で6つに分かれており、料金もそれぞれ設定されていた。(以下は、実際に会場で配られた資料の一部)


 

ご覧のとおり、どれを選んでも最低10万円以上かかることがわかる。
先祖供養に関しては、以前東京事務所で聞いたときは数万円〜数十万円はかかると言っていたのだが、今回聞いたときは10万円だと言われた。


【追加情報】 当サイトをご覧になった方から貴重な情報を提供していただいた。その方は2003年の8月に細木数子の個人鑑定を受けたそうで、勉強会には2003年の6月に大阪で参加したという。右写真は、そのとき渡された資料の一部。先祖供養の料金を見ると、「5万円」となっている(この方は先祖供養を2件相談したので鑑定料は10万円かかったそうだが)。どうやら4年前まではこの値段で、その後に値上がりしたようだ。


ただし、これが個人鑑定の「基本料金」で、先祖供養の指導は個人鑑定を受ける以上、絶対に受けなければならないそうだ。

だから、たとえば宿命大殺界を出してもらうには一人10万円かかってしまうので、最低でも20万円、家族なら(鑑定を受けるのは個人より家族のほうが多いという)、もっと料金がかかってしまうことになる。

また人生相談については、細木数子が2005年10月13日に放送された特番内で「鑑定料は一件10万円。それ以上は一切頂かない。一件10万円といっても、家族で皆来るので(実質は)2万円くらいになっちゃう」と言っていた。

しかし今回改めて聞いたら、実際は「相談一件につき」というのは、仕事や結婚などの「相談一件につき」という意味で、もし仕事と結婚の相談をすれば20万円かかると言われた。

だから先祖供養と合わせれば、結局20万円〜30万円ほどかかることに。(勉強会の前半に力を入れて説明していた風水の相談であれば100万円以上)

ちなみに、実際申し込みをしていた人の数と待ち期間についてだが、個人鑑定を申し込みをした人は参加者の7割くらい。(みんな申し込みに殺到)

待たされる期間は、申し込みが三代前の戸籍謄本を事務所に送付し、受け取られた時点で正式なものとみなされるので、実際に鑑定を受けるまでには、それから半年〜1年ほどは待たされるそうだ。

 

最後に

以上で、細木数子の「勉強会」参加レポートは終わりである。
一応、念のために書いておくと、これまでに勉強会へ潜入して参加レポートを書いたのは、私以外に二人いる。(2006年5月現在)

一人は『あぶく銭師たちよ!―昭和虚人伝』(文藝春秋・1989年)の著者・佐野眞一氏。もう一人は『霊・因縁・たたり』(かもがわ出版・1995年)の著者である柿田睦夫氏。

お二方とも、細木数子を知る上で必読の重要文献を書いた方達だが、この二書に書かれた「勉強会」の情報は、それぞれ約20年前と約10年以上前と、いずれも情報としては少々古くなってしまっていた。

そこで今回、私が書いたレポートはより詳しく、また最新の情報として皆さんに知ってもらい、さらに懐疑的な視点からのレポートも必要だろうと思い、勉強会に参加したわけである。

参考にしていただければ幸いである。